号外:兵庫県・夙川公園の桜並木

私は兵庫県西宮市にある夙川公園の近くに住んでいます。先週から桜が開花して、この週末(4月5~6日)頃に満開になりそうです。毎年この時期は近所を散歩するだけで花見ができる、夙川を挟んだ静かな並木道でとても気に入っています。その夙川公園の歴史や桜について紹介した記事なのですが、桜並木は植樹から70年以上たち老木の域に達しているようです。西宮市や近隣住民が環境保全に努めていて、私も自治会による毎月の公園掃除に参加して少しだけお手伝いしています。みんなの努力で、この素晴らしい環境・景観を将来につないでいきたいと思っています。

2025年3月27日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

“関西に花見シーズンが到来する。夙川公園(兵庫県西宮市)は桜と松、せせらぎが織りなす景勝地として名高い。地域住民が美化に努めてきた憩いの場は今、老木の衰えに直面する。絶景を次世代に残すため、再生の取り組みは正念場を迎えている。”

“西宮市によると、夙川公園は1937年に整備された。正式名称は夙川河川敷緑地という。六甲山系から大阪湾に注ぐ夙川の両岸にあり、総延長4キロ、約18ヘクタールに及ぶ”

開設当初は松林が茂っていた。桜が植樹されたのは1949年。当時の辰馬卯一郎市長が発案した。回想録には、戦災復興の決意とともに「夙川公園に桜の木を植え、市民の目を楽しませる」との趣旨の記述が残る。現在は1000本超の桜が生育する。造幣局(大阪市北区)などと共に、全国の「さくら名所100選の地」に名を連ねる。阪急、JR、阪神の駅からも近い。西宮市商工課によると、2024年の花見シーズンは満開時の土曜日に約9万8000人が訪れた。”

大部分の品種はソメイヨシノ樹齢30~40年が花盛りで、50年超は老木の域。植樹から70年以上たち、枯れた枝が目立つ。同市は2002年に桜の名所の再生に向けた事業を立ち上げ、保全に取り組んできた。2月中旬に夙川公園を訪ねると、樹木医らがソメイヨシノの周囲を掘り、はさみで細い根を断ち切っていた。新しい根の成長を促し活力回復を図る。土壌改良材などで埋め戻す際は、養分の吸収を助ける菌根菌を混ぜる。生育が鈍る冬季しかできない作業という。夙川一帯は花こう岩が風化した土が堆積し、肥沃とはいえない。樹木医の平川法義さん(55)は「桜は肥えた土地を好む。瘦せた土壌に適合する松とは本来、共存し得ない。厳しい環境に耐えられるよう、きめ細かい世話が欠かせない」と話す。”

“特有の景観は、桜の育成保全に生涯をかけた笹部新太郎(1887~1978年)の目に留まった。1955年の市広報誌は「夙川堤の松並木こそ全国的なすばらしい存在だと思う。これなくしては、さくらも何もあったものではない。大切にしてほしい」という笹部の言葉を紹介している。歳月を経て共存関係は崩れつつある。桜並木を覆うほど松が巨大化し、景観のバランスは損なわれた。桜の光合成にも影響が懸念される。”

西宮市は松を含めた植生の保全が欠かせないとして、中長期的な対策づくりに着手した。パブリックコメント(意見公募)を実施したうえで、新たな計画を策定する方針だ。高級住宅街の苦楽園、香櫨園と隣接する静かな環境は村上春樹のエッセーに登場するなど文学作品の題材としても知られる。市民グループが市と一緒に桜の苗木を育てるなど、地域住民も環境保全に一役買う。1979年創設のボランティア団体「夙川の環境をよくする会」は月2回、遊歩道や河川の清掃活動を実施している。長年在籍する酒匂景昭さん(87)は「守り継いできた桜並木を100年先につないでもらいたい」と思いを次代に託す。”

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