号外:地球の海面上昇

地球の海面上昇の話題です。日本の東京や大阪のように、世界の大都市(人口集中地域)の多くは沿岸部にあります。海面が上昇することで、人間は今のように沿岸部で生活することができなくなるかもしれません。島しょ国と呼ばれる小さな島国ではもっと深刻な状況です。国土が水没して住めなくなってしまうのです。海面上昇の原因は地球温暖化です。温暖化によって氷床や氷河が融解し、気温の上昇で海水が熱膨張します。ただ暑いだけではなく、地球は人類にとってどんどん住みにくい星になってしまいそうです。地球の生活環境を少しでも快適に保つことは、将来の世代に対する現在の世代、私たちの責任です。

2025年3月15日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

“米航空宇宙局(NASA)は3月13日、2024年の地球の海面が約30年前と比べて10センチメートル以上上昇したと発表した。2024年の前年比上昇幅は予想を4割上回る0.59センチメートルだった。地球温暖化によって海水が暖まり膨張する影響が大きくなった。海面上昇は沿岸部の水没や高潮の発生につながる恐れがある。

“NASAは1993年から、人工衛星を使って海面の上昇を継続的に分析している。現在の海面は1993年以来、計10.1センチメートル上がった。2024年は前年比0.43センチメートル上昇すると予想していたが、結果はこれを上回った。NASAの研究者は「毎年状況は少しずつ違うが、海面が上昇し、その速度が加速しているのは明らかだ」とコメントした。”

海面上昇の根本的な要因は地球温暖化だ。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」の1月の発表では、2024年の世界の平均気温は15.1度だった。これは1991~2020年の平均より0.72度、産業革命前の1850~1900年より1.6度高い。化石燃料の使用などによる人間の活動が温暖化を引き起こしている。温暖化によって氷床や氷河の融解と、海水の熱膨張が生じ、海面が上昇する。NASAによると、近年の海面上昇は3分の2が氷床などの融解で、3分の1が海水の熱膨張だった。ただ、2024年はこの割合が逆転し、海水の熱膨張による影響が増えたという。“

海面上昇は人間の生活に影響を及ぼす。小さな島の住人は住めなくなり、移住の必要性に迫られる。台風や発達した低気圧が接近すると、高潮が発生しやすくなり、浸水や家屋の破損といった被害をもたらす。米国ではノースカロライナ州の海辺の住宅が海面上昇に伴う海岸浸食によって崩れ落ちた事例や、フロリダ州における洪水の頻発などが近年報告されている。今後も海面上昇が進めば、ニューヨークが将来的に水没するという指摘もある。トランプ大統領は気候変動に懐疑的で、1月の就任時に温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」からの離脱を打ち出した。政府全体のコスト削減も掲げており、NASAなどの気候変動関連の研究費が減らされるという観測が広がっている。

Follow me!

メインテーマ

次の記事

SHEIN村の限界New!!