ファミリーマートの新しい衣料品PB

コンビニエンスストアのファミリーマートが肌着類を中心とした衣料品のプライベートブランド(PB)「コンビニエンス ウェア」を立ち上げました。取扱商品は、肌着類やTシャツをはじめ、靴下やハンカチなど68品目です。「コンビニエンス ウェア」は「いい素材、いい技術、いいデザイン」というコンセプトを掲げ、素材は旭化成の機能糸「ペアクール」伊藤忠商事のリサイクルポリエステル糸「レニュー」で作った機能素材や、オーガニックコットンなどを採用しています。

コンビニエンスウェアのメインビジュアル

機能性やデザイン性を重視しつつ、日常使いできる価格を設定しています。ショートソックス429円(税込み、以下同)、ボクサーパンツは649円、リブソックス429円、インナー、アウターともにTシャツ1089円などです。低価格を実現できたのは、親会社である伊藤忠商事のスケールメリットを活用したためということです。

ユニクロをはじめ、しまむらやイトーヨーカドーなど、機能性に優れたオリジナルの肌着類を販売する小売店は既に存在しています。ファミリーマートは後発としてその市場に参入することになりますが、勝算はあるのでしょうか。ファミリーマートによれば、肌着類の市場規模は約1.5兆円程度で、ファッションの流行に左右されず、安定した大きな市場だと捉えています。安定したインナー市場に対して、ファミリーマートでは普段使いしたくなるような商品開発をこれまで行っておらず、ポテンシャルのある未開拓ゾーンだとみています。ファミリーマートなら全国の店舗で商品を24時間購入できるので、それをユニクロやしまむらなどにはない、ファミリーマート独自の強みとして生かしていく考えです。

コンビニエンスウェアのポスター

みなさん、どのように思われますか。試着スペースや専用の鏡などがないコンビニで、夜間に購入可能だとしても、日常使いのインナーを買うでしょうか。緊急に必要な場合は別でしょうが、そうでなければ昼間にゆっくりユニクロやしまむらで色柄やサイズが豊富な商品をチェックして、インナーだけでなくその他の衣料も含めて購入する方がいいように、私は思います。繊維ビジネスに強みを持つ、親会社である伊藤忠商事の機能を活用した今回の新企画ですが、さてさてどのように展開するでしょうか。

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