米ブルックスブラザーズが経営破綻、これは厳しいですね

私は元来ファッションには割と無頓着な人間です。以前アメリカに住んでいるときには、以下の4つのブランドがあれば用が足りると思っていました。

Brooks Brothers:スーツ、ジャケット、ネクタイ等

NIKE:スポーツウェア

Eddie Bauer:カジュアルウェア、アウトドアウェア

ユニクロ:下着、靴下、ホームウェア

西海岸に住んでいたので、仕事でも、スーツを着てネクタイを締めるということはほとんどなく、もっぱらコットンパンツにポロシャツやカジュアルシャツという服装で過ごしていました。そのBrooks Brothersが経営破綻しました。とても残念に思います。

2020年7月9日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

ブルックスブラザーズ

“米衣料品店のブルックスブラザーズが7月8日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻した。新型コロナウイルス感染症の影響による店舗の営業休止が響いた。ブルックスブラザーズは創業200年を超える老舗で、ビジネススーツやネクタイなどのブランドとして世界的に有名。1890年代に初めてボタンダウンのカラーシャツを発売し、米金融街ウォールストリートなどでビジネスマンのキーアイテムとして人気を集めた。”

米小売業の経営破綻

“米国では大手衣料品店や百貨店の経営破綻が相次いでいる。新型コロナウイルス感染症の影響が色濃くなった3月以降、衣料品のJクルーや百貨店のニーマン・マーカスJCペニーなどが相次ぎ破綻した。ブルックスブラザーズも北米の約250店が一時休業に追い込まれ、現在も多くの店が再開できていない。米メディアによると、6月に経営悪化により米国内の3つの工場を閉鎖する可能性があるとの見通しを示していた。”

“IT(情報技術)企業などでの仕事着のカジュアル化も同社にとって逆風だった。同社は非上場だが、ここ数年は年間売上高が10億ドル(約1070億円)程度に低迷し、多くの不採算店を抱えていたとみられる。”

持続可能な社会と経済への移行が求められていますが、その実現には持続可能な産業と企業が必要です。新型コロナウイルス感染症によって生活の基本である衣・食・住に関連する産業も大きな影響を受けています。国内外のアパレル企業も大きな打撃を受けています。衣料品は生活必需品ですが、みなさんの家のクローゼットはこれまでに購入した衣料品であふれ、すぐに買い足さなければならないアイテムは限られているでしょう。外出や買い物を控える生活の中では、衣料品は不要不急の買い物かもしれません。またこれまでのアパレル産業による大量生産・大量消費というビジネススタイルの矛盾が、ここにきて一気に顕在化しているのかもしれません。しかし、状況が落ち着いてくれば衣料品は必要になります。アパレル産業には持続可能な産業へと生まれ変わり、新しいファッションを創造してゆくことが求められているのだと思います。さて、どうするか?とても難しい課題です。

それにしても、個人的にはBrooks Brothersの経営破綻はとても残念です。Brooks Brothersの製品は日本国内でも販売されています。国内の店舗は(株)ブルックスブラザーズジャパンによって運営されています。その株主はBrooks Brothers Group Incと(株)ダイドーリニテッドとなっています。何らかの影響はあるのだと思いますが、何とか国内の店舗は維持して欲しいというのが、私の個人的希望です。

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