号外:火災、伐採、縮むアマゾンの熱帯雨林
2019年8月24日の朝日新聞に掲載された記事です。
“南米ブラジルでアマゾンの熱帯雨林が、今年に入り急速に失われている。農地拡大のための火災や違法伐採が原因とされる。環境保護より開発を優先するボルソナーロ政権になり、監視が弱まった影響も指摘される。地球規模の気候変動への影響を指摘する声もある。”
同じ記事からですが、今年1月以降の森林火災による焼失面積は、福岡、佐賀、長崎、熊本各県の合計面積とほぼ同じ広さにおよぶということです。例年7~10月上旬のアマゾンは乾期のため森林火災が増える時期で、雷などにより自然発火することもありますが、今年は農場や牧場の造成目的に火をつけるケースが見られるとのことです。また違法伐採も横行していて、森林面積の減少に拍車をかけているとのことです。ボルソナーロ大統領は以前から「何の役にも立っていないアマゾンは外国に売り払えばいい」などと発言しているそうです。ちょっとそれはないだろうと感じるのは私だけではないでしょう。
アマゾンは「地球の肺」とも呼ばれる、世界最大の熱帯雨林です。大量の二酸化炭素を吸収し、地球上の酸素の20%を作ると言われています。破壊が進めば地球温暖化に影響を及ぼすと懸念されています。フランス大統領や歌手のマドンナさんらがアマゾンの保護を訴えるコメントを発表していますが、ブラジル大統領は「アマゾンは欧州よりも広い。ブラジルには火事を消す資金がない」と記者団へ語ったそうです。
地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」からの離脱を表明している某国大統領や、このブラジル大統領の発言には大変驚かされます。大変驚かされますが、これが今日の世界の現実です。その一方で地球環境の維持(サステイナビリティ)に心を砕く方々もたくさんいらっしゃいます。私たちの周りの環境、子供たちの世代に引き継いでゆかねばならない地球環境が危機にさらされていることを示す事例はたくさん報告されています。その一方でこの問題から目を背け、無頓着な反応をとる人々もたくさんいます。他人や他国の方針に干渉することはできませんが、もう少しみんなで建設的な議論や、世界的な協力体制の構築はできないものでしょうか。私のようにブログを書いているだけでは何の役にも立たないでしょうが、私にできることとして、先ずは書き続けてゆきたいと思います。それから、書くこと以外に私にできることが何かないか、もう一度考えてみます。