ユニクロ浅草、新店で狙う老舗企業との共存共栄

ユニクロの浅草新店での地域老舗企業との協業の話題です。これはいいと思います。コロナ禍が落ち着いて、機会があれば是非のぞいてみたいと思います。

2021年6月3日付け日経クロストレンド電子版に掲載された記事より、

”ユニクロ浅草は、地域密着を意識した様々な工夫を凝らす。新店のキービジュアルは、浅草を連想させる千社札をモチーフにした。”

ユニクロ浅草新店の外観
ユニクロ浅草の紙バッグ

2階には、地元8企業が手掛ける商品が展示されている。ペーパークラフトのボグクラフトは、動物の頭部のはく製やだるまを紙で再現。文房具のカキモリは、世界に1冊だけのオーダーノートを並べた。ユニクロの商品の隣に飾られ、自然と視界に入って興味がそそられる。非売品であるため、まさに地元企業のショーケースのような位置付けで、利用客が浅草により関心を持ち、地域を回遊する動機付けにもなる。”

ボグクラフトのペーパークラフト
カキモリの文房具

”洋食のヨシカミ、天ぷらそばの尾張屋、すき焼きのちんやといった浅草の老舗ブランドのロゴを使用し、オリジナルのTシャツやトートバッグが作れるサービス「UTme!」も展開する。店舗に設置されたタブレットに各社のロゴがスタンプとして登録され、位置や大きさなどを決めて、オリジナルの1点をその場で作れる。”

ユニクロ浅草Tシャツ

”江戸銘菓の「雷おこし」で知られる常盤堂雷おこし本舗とは、オリジナルの豆皿を製作した。数量限定発売され、税込み590円。またオープン日限定(6月4日)限定で雷おこしを先着2000人にプレゼントする。

常盤堂雷おこし本舗のオリジナル豆皿
ノベルティーの雷おこし

”実際、ユニクロとのコラボを地元企業はどう考えているのだろうか。常盤堂雷おこし本舗の社長で、老舗飲食店らでつくる会の会長を務める穂刈久米一氏は、「少し前の浅草は新参者を拒む傾向にあったが、今は仲間意識が強い。新しい風に乗り遅れないよう、共存共栄を目指していきたい」と話す。常盤堂雷おこし本舗も観光客激減のあおりを受け、売り上げは新型コロナの感染が拡大する前の2~3割に落ち込んでいる。他の老舗も同様だ。広告に資金を投じる余力は無くなりつつあり、話題性のあるユニクロとのコラボは願ってもないチャンスだった。“

”老舗企業が狙うのは若い世代だ。「これまでの浅草は、いわばシニアの街。コロナでシニア層の外出が減り、相対的に若者が増えている。今回のコラボから地元企業に興味を持ち、実店舗に足を運んでもらう。浅草のイメージを向上し、未来への布石にしたい」(穂刈氏)”

時代屋の法被

”すでにコラボの影響が出始めている企業もある。浅草を代表する人力車企業・時代屋は、ユニクロ浅草のロゴが入った法被を着て浅草の街を案内する。同社の鈴木芳昭氏は「コロナ禍では乗客数が1~2割に激減したが、法被に気が付いて声をかけてくださるお客様が増えている。浅草が話題になるので、このタイミングで企業の露出を増やしたい」と話す。”

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