号外:ニセコ発「世界最高賞」のジン

皆さんはジンを飲まれますか?私はたまに気が向いたときに、炭酸水で割って、レモンやライムを添えて飲みます。家にはビフィーター(BEEFEATER)かボンベイサファイア(BOMBAY SAPPHIRE)のボトルが置いてあります。北海道ニセコ蒸留所のジン「ohoro GIN スタンダード」が世界最高賞を受賞しました。こういう話題にはうれしくなりますね。ニセコ蒸留所のHPによると、720mlで希望小売価格¥4,620(税込)とのことです。もし近所の酒屋で見つけたら、ぜひ試してみたいと思います。

2024年4月12日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

“ニセコ蒸留所(北海道ニセコ町)のジン「ohoro GIN(オホロジン)スタンダード」が2月、国際的な品評会で世界最高賞を受賞した。スノーリゾート・ニセコにある蒸留所で、多くのインバウンド(訪日外国人)客が訪れる。見学ツアーには2021年から累計1万人以上が参加し、国内外での知名度向上につながっている。”

ニセコ蒸留所

“オホロジンは、国際的なジン品評会「ワールド・ジン・アワード」のクラシックジン部門で国別最高賞に2023年から2年連続で選ばれた。今年2月にロンドンで開催された表彰式で、世界各国の国別最高賞の中から「世界最高賞」に選出された。オホロジンはニセコアンヌプリの伏流水に、ニセコ町産のヤチヤナギやニホンハッカを風味付けに使う「ボタニカル」として使用する。地元素材2種を含めて計13種のボタニカルを使い、クリアでスムースな味わいの中にシトラスの香りが感じられる。ニセコ町の道の駅などに加え、札幌市内酒販店や飲食店などに販路を広げてきた。オホロジンは北海道だけでなく、海外での認知度も上昇しつつある。

ニセコ蒸留所の見学ツアー

“その原動力になっているのが国際的なスノーリゾート、ニセコエリアにある蒸留所だ。八海醸造(新潟県南魚沼市)のグループ会社であるニセコ蒸留所はウイスキーやジンの蒸留を2021年に始め、同年10月から見学ツアーを実施している。琥珀(こはく)色に輝く蒸留器やウイスキー樽(たる)の貯蔵庫を目の前にしながらウイスキーやジンの製造工程をスタッフが開設する。ニセコ地区周辺の木材を使った建物の特徴に加えて、ニセコ地区の自然や文化についても説明する。”

オープンからの見学ツアー参加者は、2024年2月末時点の累計で1万1000人を超えた。蒸留所には試飲ができるバーカウンターのほか、日本の伝統工芸品などを扱うショップも備える。見学以外も含めた来場者数は累計で3万5000人近くになる。スキー場に近く、冬季はアジア圏や欧米、オーストラリアなど幅広いエリアから訪日客が訪れる。冬季の来場者はほとんどがインバウンドで日本人が珍しいくらいだという。蒸留所を目当てに観光客が集まる「観光地」になることが目標だ。ニセコは冬に観光客が集中する一方で、閑散期となる夏の集客が課題となっている。蒸留所代表は「地元の支えあってのお酒づくり。観光地として地域に貢献したい」と述べる。「ohoro」はアイヌ語で「続く」という意味だ。世界最高賞をゴールとせず、ニセコに根付いた蒸留所としてジンやウイスキーの製造を続ける考えだ。”

<クラフトジン>

ジンはトウモロコシや大麦、ライ麦といった穀物をつかった蒸留酒を「ボタニカル」と呼ばれる植物などで香り付けする。様々な薬草や香草をボタニカルとして組み合わせて、独自の味や香りを作り出すのがクラフトジンの魅力のひとつだ。地元産のボタニカルを使うことで、地域色豊かなジンが産まれる。ニセコ蒸留所では地元の高校生が育てたラベンダーを使った商品も販売している。積丹スピリット(北海道積丹町)はボタニカルを町内で自社栽培しており、北海道でも地味との素材を生かしたクラフトジン製造が進んでいる。

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