モンベル、北海道の市町村と連携

モンベルはトレッキング、キャンプ、釣り、サイクリングなどのアウトドア関連のアパレルや用具の製造・販売をしている大阪の企業です。そのモンベルが、大自然に恵まれてアウトドア活動に最適な北海道の市町村と連携し、出店することで街おこしに貢献しているという話題です。コロナ禍でも、人と人との距離が保てて、体を動かして気分転換ができるアウトドア活動の人気が高まっています。自然を大切にしてこそのアウトドア活動ですから、その点には十分に配慮しながら、このような取り組みが広がっていくことは素晴らしいことだと思います。

2022年8月16日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

モンベル南富良野店の店内

北海道の市町村とアウトドア用品製造・販売のモンベル(大阪市)の連携が目立ち始めた。大雪山に近い東川町やオホーツク海に面した小清水町に続き、南富良野町でも4月に店舗を開いた。通過する場所から目的地に変わり、町のにぎわいにつながっている。8月上旬、モンベル南富良野店(南富良野町)を訪れると、平日朝にもかかわらず開店待ちする人だかりができていた。道の駅「南ふらの」に隣接する店舗の売り場面積は、道内最大級の約900平方メートルに及ぶ。店内には高さ約8メートルのクライミング設備を置き、土日祝には体験できる。”

カヤックやスポーツバイク用品

”南富良野店は登山やキャンプグッズに加えカヤックやスポーツバイクといった高額品をそろえる。扱うご当地Tシャツを土産として購入する客も目立つ。町民らはオーバーオールや農作業用の帽子を目当てに来店する。十勝地方の帯広市など遠方からも訪れる。南富良野町の人口は7月末時点で2343人にとどまるものの、南富良野店には1300人ほどが訪れる日もあるという。売上高は札幌中心部のモンベル札幌赤れんがテラス店と肩を並べる。“

人口の多くない市町村にとってモンベルの出店効果は大きい。同社は100万人超の会員を抱えており「通過されてしまっていた町がアウトドア観光する際の経由地になりうる」(南富良野町企画課)。道の駅南ふらのの売上高も前年同期に比べて伸びている。南富良野町はモンベルが観光情報を発信する「フレンドタウン」だったが、出店を機に関係がより深まった。同社ホームページでは4月から、500張のテントが設営できるかなやま湖オートキャンプ場(同町)の予約を受け付けている。会員は安く利用できることもあり、件数は前年同期比2倍になった。”

道の駅に隣接

”モンベルが北海道内の郡部に進出したのは2012年だ。道の駅ひがしかわ道草館(東川町)の隣に大雪ひがしかわ店を開業した。出店は東川町を人を呼べる町に変えた。休日は町民も隣町・旭川で買い物するのが一般的だったが、旭川から東川に向かう人の流れができたという。2018年には、網走市の隣町・小清水町でオホーツク小清水店を開いている。モンベルが運営するふるさと納税ポータルサイトでは、提携する自治体の商品を掲載。自治体との連携を深めている。

モンベルにとっても地方出店のメリットは大きい。自治体からのラブコールに応じて出展するため、補助金やテナント料の優遇を得ている。新型コロナウイルス感染拡大により、打撃を受けた都心店の補完にもつながった。南富良野店開設で農業従事者向けに手がける商品のリサーチも可能になった。衣料品のポケット位置といった細かい機能面の改善点などを把握できている。“

”北海道は海や川、山に加えて、冬季はスノーシューやワカサギ釣りなども楽しめる。6つの国立公園があり、なかでも道内最高峰の旭岳(2291メートル)を擁する大雪山国立公園の面積は東京都と同程度の面積を誇る。本州にはないダイナミックな自然を満喫できる。モンベル商品へのニーズも強い。道北部の留萌市や、北海道新幹線が停車する南部の木古内町も誘致に意欲を示す。モンベル出店をきっかけに、街を活気づかせたい自治体とのタッグが今後も進みそうだ。

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