号外:沖縄名物ポークたまごおにぎり

私は沖縄に行ったことがありません。名物の「ポークたまごおにぎり」も食べたことがありません。沖縄のソウルフードだということですが、みなさんは召し上がったことがありますか?「ポーたま」というお店が沖縄県外にも出店を広げているようなので、いつか機会があれば、是非食べてみたいと思います。

2023年9月21日付け日本経済新聞電子版に掲載された記事より、

ポーたまのポークたまごおにぎり

“沖縄のソウルフード「ポークたまごおにぎり」は、戦後の米軍統治下で普及したとされるポークランチョンミートを焼き、たまご焼きを添えてご飯とのりで包んだもの。2014年創業の「ポーたま」(那覇市)は、家庭でも作られるこのシンプルな料理の専門店を県内外で展開している。作り立てのアツアツにこだわり、地元食材を取り入れた店ごとの限定メニューを充実させてファンを拡大している。”

“「豚の肉汁が口の中でジュワッと広がる。普通のポークたまごおにぎりとは別物だよ」。沖縄本島北部の本部町観光協会の當山清博会長は、ポーたま本部町店の限定メニュー「本部産あぐー豚の生姜焼き」に太鼓判を押す。本部町が主要産地となっている沖縄県のブランド豚「あぐー豚」の生姜焼きを具に加え、値段は1個850円。近隣の沖縄美ら海水族館を訪れる観光客らに人気があり、同店で一番の売れ筋となっている。”

“2022年、ポーたまの清川勝朗社長が出店の相談をした際、當山氏は「地元食材を使った料理は人を呼び込む力となる。町に豊かさを与えることにもなる」と力説。「この場所のこの店にしかない味」を追求している清川氏も「地元への貢献は当然」と応じた。本部町店では現在、限定メニューとして、ゆでたカツオの身をいぶした町特産のなまり節を使った「鰹(かつお)なまり節の天ぷら」、地元野菜を使った特性サルサソースを懸けた「パイナップルサルサ」も出している。”

“清川氏は大阪府出身。2000年に沖縄に移住し、2002年から那覇市中心部の第一牧志公設市場のそばでカフェを営んでいた。「ラップで包まれた作り置きのポークたまごおにぎりを仕事の合間によく食べていた」。2013年に地元の女性と結婚。妻に作ってもらった出来たてのポークたまごおにぎりのおいしさに衝撃を受け「沖縄に家族がいない人にも味わってほしい」と2014年11月に牧志市場近くで1号店を開業した。国内外の観光客などに人気となり、沖縄にとどまらず福岡や東京にも次々と出店。今では沖縄本島に5店舗、福岡に3店舗、東京に1店舗を構えている。2020年から米国ハワイにも進出して1店舗を営業している。”

オリジナルのポークランチョンミート

“国内店舗では、基本のポークたまごや「高菜」「ねり梅」など共通メニュー9種類のほか、福岡赤坂店の「豚バラねぎ巻き」「炙り(あぶり)明太子」のように、店ごとの限定メニューを設けて飽きさせない工夫を続ける。限定メニューは定期的に入れ替えており、これまでに40種以上を考案したという。店舗が増えても、創業の原点となった「作り立てのおいしさ」へのこだわりは変わらない。ポークとたまごは5~10分で使い切る量を焼き、他の焼き物や天ぷらなどの具材はオーダーを受けてから調理している。”

“2014年の創業当時、定番のポークたまごの値段は1個180円だったが、今は倍以上の390円としている。「他店がまねできない、できたてのご馳走体験を提供するにはコストがかかる」と清川氏は話す。沖縄産の豚肉を原料とし、無着色で保存料も使わないオリジナルのポークランチョンミートを県内企業と連携して開発。順次、使用店舗を拡大している。たまごは平飼いへの切り替えを検討し、米やのりも含めてトレーサビリティー(生産履歴の追跡)を強化するなど、食材の安心・安全への投資に力を入れる。”

“国内店舗の業績は新型コロナウイルス禍の2020年を底に持ち直し、2023年の売上高は過去最高の9億円以上を見込む。九州で年内に1店舗、2024年にもう1店舗を出す予定。沖縄県から海外への移住者やその子孫にあたる「県系人」のネットワークを活用し、米国や東南アジアへの進出も模索する。「ポークたまごおにぎりを通じて沖縄にもっと貢献したい。大阪から移住した自分を受け入れ、育ててくれた沖縄への恩返しだと思う」と清川氏は語っている。”

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