東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会スタッフユニフォーム
2019年7月19日に大会組織委員会から、フィールドキャスト(大会スタッフ)とシティキャスト(都市ボランティア)のユニフォームが発表されました。このユニフォームは、フィールドキャストとシティキャスト合わせて11万人以上の方が着用します。開発のコンセプトは「暑さ対策・持続可能性・多様性」です。
今回のユニフォーム提供は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナー(スポーツ用品)であるアシックスが担当しています。機能面では、ボランティアの方々が快適に活動できるよう、暑さ対策を重視しながら、可動域を高めたパターン設計や通気性を考慮したシルエットを採用することで、動きやすさや着心地の良さも追及しています。また、再生ポリエステル繊維や植物由来材料など環境に配慮した材料を多く取り入れています。
デザインについて、フィールドキャストは、東京2020大会のコアグラフィックスである「かさねの色目」をモチーフにしたグラデーションを清涼感のある大会カラーの「藍色」で表現し、そのうえからエンブレムを重ねています。シティキャストは、大会エンブレムの市松模様を大胆に配置し、濃紺と白のコントラストにより、都市の中での高い識別性を実現しました。フィールドキャストと同じ「藍色」の大会カラーを採用し、キャスト同士の一体感を表現しています。
*主な製品の特長
<ポロシャツ>
暑さ対策として通気性を考慮し、裾の両サイドにスリットを大きく入れて、衣服内に対流を生む構造です。また生地に再生ポリエステルを採用し、さらに肌側に撥水糸を使用することで、表側に拡散した汗や水分を肌側に戻りにくくし、快適な着用感を追及しています。
<パンツ>
膝から下のパーツを切り離してハーフパンツとしても使える2WAYタイプです。本体に再生ポリエステルのストレッチ素材を使って動きやすくし、熱がこもりやすい腰部分に通気性の良いメッシュを排しています。
<シューズ>
暑さ対策のため中敷と靴底に通気口を設け、新鮮な空気を靴内に効率的に取り込み、快適な状態を保つ構造です。また、快適な作業に必要な安定性やクッション性、フィット性も追及しています。中敷と靴底は、次世代高機能素材である植物由来の「セルロースナノファイバー」を使用したフォーム材を採用しています。
その他、ハット、ジャケット、ソックス、バッグ、持ち帰りバッグの計8点が提供されています。
今年はラグビーのワールドカップで大いに盛り上がりましたが、次のビッグイベントである、来年の東京2020オリンピック・パラリンピックの開催まで1年を切りました。オリンピックの開催期間は7月24日から8月9日まで、パラリンピックは8月25日から9月6日まで、真夏の東京を中心に競技が行われます。昔に比べると日本の夏の暑さは厳しさを増しています。マラソンは開催地が東京から札幌に変更になりました。競技される選手の方々だけでなく、大会スタッフやボランティアの皆さんの暑さ対策も極めて重要です。スポーツ用品メーカーのアシックスが提供するフィールドキャスト、シティキャスト用のユニフォームには色々な暑さ対策が盛り込まれています。また今回のユニフォームでは、暑さ対策だけでなく、再生ポリエステル素材の使用など環境にも配慮されています。オリンピック・パラリンピックのような世界的なイベントは、日本の環境配慮に対する姿勢や技術力をアピールする絶好の機会です。このユニフォームを着用された方々が、快適に大会運営に参加され、体調不良などがなく、大会が盛り上がり、そして無事に終了することを祈念しています。