号外:気候危機、これはまずいと思います

2019年8月20日の日本経済新聞インターネット版で「気候危機」という記事が掲載されました。世界で異常気象が相次いでいます。

欧州:熱波による猛暑が拡大。パリで42.6度を記録(7月26日)

シベリア、アラスカなど:大規模な山火事が100件以上発生

米国:中西部や南部で大規模洪水

タイなど:干ばつで渇水相次ぐ

インド:北西部のチュル市で国内最高の50.8度(6月上旬)

グリーンランド:1日で125億トンの氷河が解ける

“世界で記録的な猛暑が続いている。6、7月の気温は史上最高となり、欧州各地でセ氏40度を超え記録を更新した。北極圏では氷河の融解や山火事が相次ぐ。国際労働機関(ILO)は暑さで労働時間が減り、2030年までに世界で2兆4千億ドル(約250兆円)の経済損失が生じる恐れがあると試算する。

日本でも私が子供のころと比べると、夏はずいぶん暑くなりましたし、毎年のように強力な台風や集中豪雨での被害が発生しています。その時だけの異常気象というよりは、日本の気候が変化して亜熱帯化しているように感じています。この記事によれば、日本だけでなく、世界的に温暖化が進行して、様々な「被害」が発生していることがわかります。経済損失は試算ですが、ひとつひとつの事象は現実に起きていることです。同じ記事からですが“米海洋大気局(NOAA)は8月15日、世界の7月の平均気温が20世紀平均を0.95度上回り過去最高だったと発表した。6月も過去最も暑かったが、2か月連続の更新となる”と伝えています。私のような門外漢は「1度弱の平均気温上昇」と聞いただけでは今ひとつ具体的なイメージにつながりませんが、その結果がこの記事で示されているような甚大な「気候危機」であることがわかると、とんでもないことになっていることがようやく理解できます。

インドの熱波

現在進行している地球の温暖化の主たる原因は、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出量が増えていることであるというのは、世界的にも共通の理解になっていると思います。某国の大統領は、この考えには疑義があるとして地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱を表明していますが、そんなことを言っている場合ではないでしょう。来年の株価も心配ですが、10年後の気候(サステイナビリティ)の方がもっと心配です。私たちは私たちに続く世代のために地球環境を維持、改善する責務があると思います。状況が年々悪化していることは事実が示しているのですから、取りうる可能な対策は速やかに実施すべきだと思います。

世界的には国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)や先のG20大阪サミット等で環境問題についての議論がなされています。某国の大統領発言のようになかなか足並みがそろいませんが、地球全体の環境がテーマなのですから、大きな枠組みでの議論を継続し対策を講じてゆくことが必要です。その一方で、私たちひとりひとりが身近でできることには限りがありますが、小さなことでも良いので、環境の維持、改善に資することであれば気づいた時から実行したいと思います。例えば、商品を選ぶ時に“この商品は環境に配慮された商品なのか”という視点を持つことも有意義だと思います。商品自体だけでなく、包装や販売手法等のその商品に関連する事柄も含めて考えてゆきたいと思います。

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