もうセールはやらない、無印良品

「無印良品」「ユニクロ」、みなさんはどのようにご利用ですか?これまで個人的には、「無印良品」で購入するのは雑貨類や家庭用品が多く、家庭で着用する衣料品(日常着)については「ユニクロ」にお世話になる場合が多かったように思います。少し考え直してみようかなと感じました。

2020年10月12日付け日経クロストレンドに掲載された記事より、

“「無印良品」を展開する良品計画は10月1日、「無印良品、衣料品の価格見直し発表会」を開催した。10月2日から、綿やウール、ダウンなど自然素材にこだわった衣料品72品目の値下げを実施。衣料品の収益回復が遅れている中、なぜ同社は大幅値下げに踏み切ったのか。”

“良品計画が「無印良品」の衣料品を値下げした。1990年代前半から定期的な価格の見直しを行ってきた無印良品だが、2020年の秋冬シーズンは少し様子が違う。「売り上げベースで衣料品全体の約25%を占める商品の価格を見直した。衣料品としては過去最大級」というほどの、大規模な値下げだ。値下げ実現の裏には素材の選定、工程の見直し、包装の簡略化を繰り返し実施した他、「原料の仕入れから始まり、糸にして製品にし、貿易して国内に入ってからの配送など、長いサプライチェーンの各所でコストを見直した」といった企業努力があるとのこと。”

スタンドカラーシャツ

“こうした「安心価格」での提供を日常的に行うことで、これまで定期的に実施してきた「期間限定セール」や「週末限定セール」は取りやめる方針だ。コロナ禍の現在、一過性のプロモーションは多くの客が詰めかけ、店内が密になってしまうリスクも大きい。ただし会員向けのキャンペーン「無印良品週間」は不定期で実施する他、シーズンの変わり目に行う「季節の品のお買い得」も、これまで通り実施する予定だ。”

2020年4~5月には国内約292店舗が営業停止、海外では25の国と地域で一時、全店が営業を停止するなど、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を受けた良品計画。2020年3~5月の第1四半期に前年同期比で7割近くまで落ち込んだ国内の売り上げは、第2四半期には同約115%まで回復した。しかし衣料品に限っては、気候の影響があったとはいえ、第2四半期も完全回復には至っていない。”

“「緊急事態宣言などで経済活動が停滞したため、多くの家庭は家計が苦しく、浮ついた消費をしない傾向がある。そのため生活必需品はますます納得価格が求められるようになった」と同社は分析している。今回の価格見直しによって、そんな消費者に「寄り添う」ことを伝えた。さらに「無印良品」の名の通り、流行を追い求めない同ブランドの服は、この先何シーズンも着続けられる。「そう考えると1日当たりの単価はさらに下がり、無印良品ならではのバリューが出てくる」としている。”

フランネルシャツ

“新型コロナウイルスの影響で、近所で過ごす、家で過ごす、家族と過ごすといったライフスタイルが当たり前になった。働き方を見ても、内面の価値が何より重要になってきた。内面を際立たせるのはシンプルな服。今こそ多くの人に手に取ってもらいたいと、価格見直しに踏み切ったのだ。今回価格改定の対象になったのは、同社が長年取り組んできた自然素材やサステイナブルといった、無印良品の特徴が生きている商品が中心だ。”

パジャマ

消費者に寄り添い、流行を追い求めないシンプルな服を、安心価格で日常的に提供する。販促イベントのような「セール」は取りやめて、店内の「密」を避ける(会員向けキャンペーンとシーズン切り替えのセールは残るようですが)という「無印良品」の考え方には共感できます。「無印良品」と「ユニクロ」の服では、日常着というカテゴリーは共通ですが、「自然素材」や「機能」といった服のコンセプトやデザインには違いがあり、それぞれに特徴がでているように思います。着用シーンや気分に合わせて選ぶのも、ファッションの楽しさですね。

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