もうひとつの3R:リペア、リフォーム、リメイク

洋服についての3Rです。

Repair(リペア):洋服の傷んだところを修理することです。

Reform(リフォーム):裾や袖の長さ、ウェストのサイズ等を調整することです。

Remake(リメイク):大人の服を子供服へ仕立て直したり、洋服の生地を使って小物(バッグ)等へ作り直すことです。

気に入っている紺のジャケットの左袖の裏地が擦り切れたことがあります。私は左手首に腕時計をしているので、それが擦れて裏地が破れてしまいました。寿命かなとも思ったのですが、気に入っていたジャケットなので、近所の駅前にある洋服のリフォームショップへ持ち込みました。そのお店では、両袖の裏地の肘から先を、別の生地を使うことで修理(リペア)してくれました。前身頃、後ろ身頃の裏地とは違う生地なのですが、そんなこと誰も気づきませんよね。少なくとも両袖の裏地は同じ生地なのですから。ということで、気に入っていた紺のブレザーは今でも現役です。なにかとても得したような気分になりました。年齢とともにお腹周りが大きくなってしまった方もいらっしゃると思います。まだまだはけるズボンなのにウェストがきつくなってしまったという経験があるのは私だけではないでしょう。そんな時リフォームショップに持ち込めば、腰回りを採寸して、ある程度はウェストを大きくしたり、小さくしたりしてくれます。洋服もそうですが、電気製品などでも、ちょっと面倒でも修理することで調子が戻ると、とても良い気分になります。みなさんはそんなご経験はありませんか。

子供のころはお尻にツギの当たったズボンをはいていました。手編みのセーターは、私が大きくなるとベストに姿を変えました。浴衣の生地が綿入れハンテンになったこともありました。まだまだ物が豊かではなかった頃は家庭でも色々と工夫していました。この頃は、衣料品が大量に、安価に供給されるようになりましたので、あまり気にせずに傷んだり、サイズが合わなくなったものは捨てているように思います。しかし気に入ったものであれば、多少の手間と料金がかかっても、リペアしたりリフォームしたりしようと思います。気に入ったものを長く使うということは、とても大切な、サステイナブルなことだと思います。

リペア、リフォーム、リメイクのイメージ

普通の衣料品であれば街のリフォームショップで対応してくれますが、例えば特殊な生地を使った防水仕様のアウトドアジャケット等は無理だと思います。ダウンジャケット等も特殊な技術がないと修理できないと思います。スポーツアパレルのゴールドウィンやパタゴニアは自社製品を修理するサービスを行っています。販売店舗やインターネットで受け付けてくれます。もともとかなり高価な製品ですし、愛着のあるジャケットやバッグであれば、製造したメーカーが責任を持って修理してくれるというのは大変うれしいサービスだと思います。ただ修理可能な範囲に限度もありますし、特殊な素材が経年劣化したようなものは修理できませんから、個々に確認することが必要です。メーカー側としても、このような修理を受け付けることで、顧客からの意見を直接に聞くことができますし、修理依頼の内容から製品仕様の改善につなげるということもしています。作り手と使い手が製品を大切に思い、製品の修理を通してコミュニケーションを持つというのは素晴らしいことだと思います。本当に製品寿命を使い切ったのであればしかたありません。その時には新しい製品を手に入れましょう。

衣料品だけに限った話ではありませんが、製品のリデュースを考える時に、一番分かり易いのは、気に入った製品を大切に長く使うことです。良い製品であれば、なんらかの理由で不用になった場合でも、リユースされる可能性が高いと思います。そして製品寿命まで使い切った製品が、最後にリサイクルできれば、可能な限りの環境配慮をしたということができると思います。私たちが全く廃棄物を出さずに生活してゆくことは難しいと思います。しかしできるだけ廃棄物を出さないように考えて生活することは可能ですし、大切なことです。そのようなライフスタイルが広まってゆけば、地球環境の維持、改善(サステイナビリティ)にも少しは役に立つのではないでしょうか。

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