号外:LoopがECサイト開設、最大5000世帯で実験へ
このHPでもこれまでにLoopについて紹介してきました。ごみを出さない買い物体験を推進する循環型のショッピングプラットフォームです。みなさんも毎週、地域の行政が指定した「ゴミの日」に家庭ごみを出されていると思います。そしてその中に、日用品の箱や包装材、使用後の容器などがたくさんあることに気づかれていると思います。ビンやペットボトル、牛乳などの紙パックのように分かり易いものは、資源ごみとして分別して処理していると思いますが、それ以外のものは面倒なこともあって、一般ごみとして排出されるケースが多いと思います。Loopはそのような商品の包装材や容器をごみとして排出しない(再利用する)するための仕組みです。下記に紹介されている実証実験が成功して、このような試みが新しいライフスタイルとして定着していけばと思います。”
<号外:ユニリーバ、100%再生ポリエステル容器へ切り替え>
<号外:LOOP:テラサイクルの包装容器再利用事業、東京での試験運用>
<号外:東京都、プラごみ削減のための実証実験>の項を参照
2021年10月6日付け日経クロストレンド電子版に掲載された記事より、
”循環型ショッピングサービスを手掛けるLoop Japan合同会社(横浜市)が2021年8月31日、ECサイトを開設した。回収した容器を洗浄し、参加メーカー(ブランドパートナー)は洗浄済み容器に再び商品を充填して販売する。最大5000世帯を対象とした実証実験と位置付け、配送対象エリアは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県。現在、味の素やキッコーマン、資生堂などがLoop商品を販売している。”
”Loop Japanは、2021年5月にイオンが一部の実店舗でLoop商品の販売を始めた当初から、ECサイト開設を発表していた。今回のECサイト開設まで、Loop商品は東京都、神奈川県、千葉県のイオン系列19店舗のみで販売されていた。Loopは、廃棄物問題の解決をミッションに掲げ、ごみを出さない買い物体験を推進する循環型のショッピングプラットフォームだ。日用品を中心に、さまざまなブランドパートナーが用意する、特別な容器に入ったLoop商品の循環を支援するサービスを提供している。”
”Loopは、2019年に米国とフランスでサービスを開始し、英国、カナダ、日本に拡大した。今後、オーストラリアとドイツでの展開を予定している。Loop商品の特徴は、その容器にある。一般的な使い捨てのパッケージではなく、各ブランドパートナーが、ガラスやステンレスでできた、繰り返し使用でき、デザイン性が高い容器に入った商品を用意する。販売後、使用済みの容器を回収し、洗浄した容器に中身を充填し、再び商品として販売する。そのため、Loop商品の購入には、容器の「預り金」が必要。”
”ECサイトでも、例えば、味の素AGFのインスタントコーヒーなら、商品名の下に「+\100預り金」、味の素KKコンソメ<顆粒75g瓶Loop>の下には「+\200預り金」とある。それぞれの金額は商品購入時に支払うが、容器を返却すれば戻ってくる。ECサイトにログインすると預り金を「預り金口座」のページで管理できる。”
”ECサイトで注文したLoop商品は、段ボール箱ではなく、専用バッグの「Loopトート」に入って届く。専用バッグは海外でも使われているが、日本でのECサイトオープンに合わせて、米国で使われているものの半分ほどのサイズの日本仕様を用意した。Loopトートは、使い終えた容器の返却の際にも使用する。Loopトートは預り金1500円で、商品注文時には別途、総量と手数料で2000円(返送料含む)がかかる。今後はECサイトの商品数を増やし、コンビニでの容器の返却やサブスクリプションも視野に入れる。実証実験で容器の再利用なども検証し、資源の循環支援の仕組みを拡充する。”